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Transaction Processing Facility(TPF)は、IBMのメインフレーム用の、大容量トランザクション処理に特化したオペレーティングシステム(OS)である。 高い信頼性を持ち、1秒間に最大数万件のトランザクションを処理できるため、世界の航空業界や金融業界で使われている。最新版はSystem z用のz/TPF V1.1であり、2008年3月には日本航空の航空券予約・発券システムでの採用が発表された。 なお同じSystem zで稼動するz/OSやz/VSEやz/VMなどのOSとは、別物である。 == 概要 == SABREから発展し、1960年代中ごろIBMが欧米の主要な航空会社と共同で開発したAirlines Control Program (ACP)を起源とするオペレーティングシステムである(ACPは無料)。1979年、IBMが ACP の代替として TPF を有料の製品として登場させた。その名称は従来よりも適用範囲が広いことを示唆している。 現在のユーザーとしては、SABRE(予約システム)、Amadeus(予約システム)、ビザ(認証システム)、Holiday Inn(予約システム)、CBOE(オプション取引の注文システム)、シンガポール航空、KLMオランダ航空、カンタス航空、アムトラック、マリオット・インターナショナル、ニューヨーク市警察などがある。 TPFは、高速・大量・高スループットのトランザクション処理が可能で、大規模な広域ネットワークでのトランザクションを継続的に大量に処理する。大規模なTPFシステムで毎秒数万トランザクションを処理するのはたやすい。TPF は高信頼でもあり、いわゆる 24×7 の連続運用が可能である。TPFのユーザーがシステムとソフトウェアのアップグレードを行いつつ10年以上もオンライン処理を継続していることも珍しくない。IBM は類似のトランザクション処理システムとしてCICSやIMSを持っているが、それらとの違いは TPF の大容量/同時ユーザー接続数/高速応答時間などの優位性である。 TPF には PARS と呼ばれるアプリケーションがある。多くの航空会社は PARS または国際版の IPARS を座席予約システムに使用している。TPF は性能を重視したため 370アセンブリ言語で書かれており、アプリケーションもアセンブリ言語で書かれたものが多数存在する。しかし、最近のTPFはC言語を使うようになってきている。TPF 向けのプログラミング言語として SabreTalk というPL/Iの派生言語があった。TPF の主要コンポーネントは TPFDF と呼ばれる高性能データベースファシリティである。 TPFを採用しているサイトでは、トランザクション処理以外の用途で、他のIBMメインフレーム用オペレーティングシステム(z/OS や z/VM)も使っていることが多い。逆に z/OS 上で TPF から派生したトランザクション処理システム ALCS を動作させる場合もある。IBM のパーティショニング技術により、これらのOSは1つのメインフレーム上に共存できる。 TPF の System z(z/Architecture) 対応である z/TPF は2005年に登場した。64ビットに対応しており、GCCコンパイラを含むGNUツールが使用可能となっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Transaction Processing Facility」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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